スキップしてメイン コンテンツに移動

教育訓練給付制度に関する不適正な広告

厚生労働省の「教育訓練給付制度」を悪用し、言葉巧みに受講させようとする不適正な勧誘トラブルが相次いでいます。

国が認めている制度だからと安心させて、実際には制度のルールを無視した説明や、事実とは異なる嘘の案内で契約を迫る手口が特徴です。

もし「怪しいな」と感じたら、その場での契約は絶対に避けましょう。

厚生労働省が定める広告ルール

厚生労働省のガイドラインでは、受講者に「確実に、すぐ、全額がお金として戻ってくる」と誤解させる表現を一切禁止しています。
正しくは「キャッシュバック」ではなく「条件付きの支給
給付金は、講座を途中でやめたり、必要な出席率・試験に満たなかったりした場合は1円も支給されません。「もらい損ねるリスク」があることを隠して、メリットだけを強調する広告はすべて過剰広告(誇大広告)に該当します。

チラシやスマホのSNS広告、Webサイトで上記のような極端なフレーズを見かけたら、そのスクールが本当に国の「指定」を正しく受けているか、慎重に確認する必要があります。

よくある不適正な勧誘の手口

悪質な業者は、主に以下のような嘘や大げさな表現を使って心理的に追い込んできます。

公的機関を装う

「厚生労働省の関連団体です」「ハローワークから委託を受けて案内しています」などと名乗りますが、国が特定の業者に個別の勧誘を委託することは一切ありません。

不当な時間制限(焦らせる)

「給付金の枠が残りわずか」「今申し込まないと制度自体が使えなくなる」などと、考える時間を与えずにその場での決断を迫ります。

制度の趣旨に反する不正の提案

「名前だけ登録してくれれば、実際には受講しなくても給付金がもらえる」「先に給付金が振り込まれるから、それを授業料に充てればいい」といった案内は、すべて完全な虚偽(嘘)です。

「実質無料」や「必ずもらえる」などの誇大広告

給付金は、受講者が一度自費で支払った経費の一部が、修了後にハローワークから支給される仕組みです。そのため、「実質タダ」「誰でも確実に還付される」といった表現は禁止されています。

過剰広告・NG表現の例

よくある過剰な広告フレーズなぜNGなのか?(実際のルール)

「国の制度で実質0円!」


「タダでスキルが身につく」

給付金で全額はカバーできません。


制度の種類(一般・特定一般・専門実践)によって、支給されるのは受講費用の**20%〜最大80%**です。一度は必ず自己負担が発生します。

「誰でも一発で受給対象!」


「主婦・フリーターも全員もらえる」

雇用保険の加入期間などの条件があります。


過去に雇用保険に何年入っていたか(在職中か、離職後何年以内か)によって対象者は厳格に決まっており、「誰でも」は虚偽になります。

「今月だけの限定枠」


「国の予算が無くなり次第終了」

受講者を焦らせる不当な煽りです。


厚生労働大臣の指定を受けている講座であれば、指定期間内はいつでも誰でも同じ条件で申請できます。スクール独自の判断で「枠」を絞ることはできません。

「受講するだけで年収◯◯万アップ」


「就職率100%保証」

客観的な根拠のない確約表現です。


給付制度はあくまで「教育訓練」を支援するものであり、その後の就職や収入アップを保証するものではありません。

「面倒な手続きはすべて代行します」

原則、本人がハローワークで手続きします。


事前のキャリアコンサルティングや、受講後の支給申請は本人が行うのが原則です。業者が「丸投げでOK」と謳うのは不適正な勧誘につながります。

受講者自身が「不正受給」に問われるリスク

最も恐ろしいのは、業者の指示通りに手続きをしてしまった結果、あなた自身が「不正受給者」として処分される可能性がある点です。

不正受給とみなされた場合のペナルティ

  • 支給された給付金の全額返還
  • 返還額の2倍(計3倍)の金額の納付を命じられる(いわゆる3倍返し)
  • 悪質な場合は、刑法の詐欺罪で処罰される可能性

このブログの人気の投稿

教育訓練施設が教育訓練給付金を用いて宣伝する行為

教育訓練給付金 は、受講生の金銭的負担を減らせるため非常に強力な集客フックになります。しかし、これは国(厚生労働省・ハローワーク)の公的な雇用保険制度であるため、一般的な民間サービスのキャンペーン広告と同じ感覚で宣伝すると、施設運営が立ち行かなくなるレベルの致命的なリスクを背負うことになります。 教育訓練給付制度の不適切な広告や宣伝による勧誘にご注意ください! 厚生労働省からの「講座指定取り消し」リスク これが経営において最もインパクトの大きい危険性です。給付金の対象となるには厚生労働大臣の「指定」を受ける必要がありますが、宣伝内容が不適切と判断された場合、 指定を剥奪(取り消し) されます。 「指定校」という表現の禁止 NG例: 「厚生労働省指定校」「給付金対象スクール」 理由: 国が指定しているのはあくまで「特定の講座(カリキュラム)」であり、学校や運営会社そのものを認定・推奨しているわけではありません。学校自体が指定されているかのような誤解を与える表現は行政指導の対象になります。 誇大・誤認表示の厳禁 NG例: 「国が受講料の2割を還付!」「誰でももらえる!」 理由: 給付金の受給には、雇用保険の加入期間(支給要件期間)などの厳格な条件があります。すべての人が一律でもらえるわけではないため、条件の明示なしに「全員がお得になる」ような見せ方は完全にアウトです。 景品表示法・消費者契約法違反による「返金・訴訟トラブル」 WebサイトやLP(ランディングページ)で「実質〇〇円で受講可能!」と大きく謳う行為も高いリスクを伴います。 受講生が「自分も安く受講できる」と思い込んで申し込んだものの、後からハローワークで「あなたは要件を満たしていないため対象外です」と言われた場合、高確率で「誇大広告に騙された」「説明が不十分だった」として契約解除や返金トラブル(最悪の場合は訴訟)に発展します。 訴訟にならなくとも、SNSや口コミサイトに「あのスクールは給付金詐欺のようだ」と書き込まれれば、ブランドイメージは一瞬で失墜します。 アフィリエイターや販売代理店の「暴走」による連帯責任 集客を外部の代理店やWebマーケター、アフィリエイターに委託・外注している場合は、さらに警戒が必要です。 厚生労働省の指針における原則: 教育訓練実施者は、販売代理店等が行う販売行為、募集、勧誘等...